「営業は不安を売る」という、伝聞で聞いた話を忘れないようにメモします。なお、私は営業でもないし、伝聞なので正確なことは話せません。
大前提
- 価値に金を出す
相手が営業に応じて契約を結ぶとき、それは相手が営業してくれた内容に対して価値を認めてくれたということになります。
価値の具体的な内容については、「マーケターのように生きろ―「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動」の内容が参考になりましたので、ぜひ読んでみて下さい。
例えば、「AIで何かしたい」=「AIをしなければならないと考えている」という顧客の不安があるとします。もし、この不安を解決してくれる提案の営業があれば、お金を出して契約をしてくれるでしょう。
しかし、価値を感じられない場合は?
価値を感じるからこそ、お金を出して契約します。逆説的に言うと、価値を感じられない場合は、お金を出してまで契約しません。昔は見向きもされなかった「ただの水」が、今では価値を見出されて「ミネラルウォーター」として販売されているのが良い例です。
営業活動していて、はじめから相手が乗り気で契約してくれることはありません。相手が課題意識を持っていても、です。そもそも、相手が本当に解決したいと考えていれば、既に解決のために行動しているはずです。
相手に価値を認めてもらわないと、まずはスタートラインに立つことができません。相手にスタートラインに立ってもらうには、自分事として捉えてもらう必要があります。そのためにも、次の文言を例にして、相手に現時点で不足していることを自覚してもらう必要があります。
- AIの導入ができましたが、流用できるか不安になりませんか?
- 台風等の災害時にも問題なく働けるように、リモートワークを導入してみませんか?
- 他社はリモートワークが進んだことでセキュリティに不安がありますが、御社はどうでしょうか?
- LINEでセキュリティが騒がれましたが、御社で使用しているSaaSも同様の事象は起きていませんか?
営業した結果、価値を提供することは大前提です。しかし、相手が価値を自覚することは難しいです。価値を自覚するには、現時点で達成されていないことに不安になってもらう必要があります。不安という形で価値を自覚してもらい、不安の解決案を売っていくことが継続に繋げられます。
1000万でPoC案件は受注できても、1億で実践案件を受注できないのは、相手が実践投入しないことに不安を持っていないから決断ができるのです。
まとめ
- 営業活動は顧客の課題を提案する
- 顧客に価値を自覚してもらう
SPIN営業
指摘してもらうまで知らなかったのですが、SPIN営業という名前がついています。
- S
- Situation(状況質問)
- P
- Problem(問題質問)
- I
- Implication(示唆質問)
- N
- Need payoff(解決質問)
今回の記事は、「Problem」のみを取り上げています。SPIN営業として調べた方が具体的なアクションを知ることが出来ますので、ぜひSPIN営業というワードで調べてください。
終わりに
マーケティングも面白いものは多いですが、雑談から上手く相手の価値等を理解していく必要があるので、雑談が苦手な私には難しいです。押し付けてくる営業トークにはほとんど引き込まれませんしね。
苦手だからこそ、こういうコミュニケーションを必要とする知識をもうちょっと身につけることによって、何気ない雑談から相手に価値を提供できるようになりたいです。
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参考
- SPIN営業とは?潜在ニーズに迫る4つのステップを事例と共に紹介