豆知識編。
製造現場の概念として、1個流しとロット流しという概念があります。
- 1個流し
- 部品作成し、組み立て、1つ1つを完成させてから、次に着手する
- 1分後に1個完成する
- 部品作成し、組み立て、1つ1つを完成させてから、次に着手する
- ロット流し
- 1つの作業をまとめて作業し、最後にまとめて完成させる
- 10分後に10個完成する(9分後の完成品は0個)
- 1つの作業をまとめて作業し、最後にまとめて完成させる
感覚的には作業をまとめているロット流しの方が早いのですが、実は計測してみると1個流しの方が早いことがあります。
Youtube
こちらの動画をご覧ください。
丁寧に1個流しとロット流しを行っています。
生産管理 一個流し生産とロット流し生産の比較 www.youtube.com
エンジニアとして
管理がしやすいので、ロット流しで作業を割り振ってしまうことがあるかもしれません。
ですが、ロット流しだと部品間の関連を意識せずに作れてしまうので、結合したときに想定外の挙動をしてしまう可能性があります。
これは、別の文脈ではCI(継続的結合)ですね。CIを意識すると自然に1個流しになります。
また、ロット流しでは最後まで完成しないと顧客に対して価値を出せません。できるだけ早く顧客に価値を届けるということを考えると、1人1APIのような作業分担ではなく、全員1APIのように作業をした方が良いです。
これは、別の文脈ではWIP(Work in Progress)(仕掛中の作業)を減らすという意味もあります。
また、1つ1つを完成させながら次の作業に進む、という文脈で考えるとTDD(テスト駆動開発)は1個流しとも言えるのではないでしょうか。
1個流しの有意を示していますが、ロット流しにも当然メリットはあります。
私はなんでもかんでもロット流しな作業をしてしまいがちでした。そうしてしまうのは、自分だけではないと思います。
この記事では何もかもロット流しになりがちなので、1度作業を振り返ってみて、1個流しで作業を進めていくことを考えてみませんか、ということをお伝えしたかったです。
終わりに
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参考
トヨタの生産方式に関して~ ロット生産から1個流し生産へ~ 第3回 www.894651.com